フェラインとは?ドイツのサッカークラブ。

こんにちは、コロナウィルスの影響で自宅待機を強いられているタケルです。
今回は、少し堅苦しい内容ですが、とある方からドイツのサッカークラブ「Verein」について質問があったので、これについて書いていきます。
僕はこの分野に関する専門家ではありませんが、3年ドイツのVereinで活動していた事、そして大学の卒業論文でこれをテーマに選んだ事もあり、少しだけ知識を持っています。
まず初めに、Vereinとは何なのか?
非政治的色彩の強い一種の親睦団体。19世紀に広くみられた市民の協会(フェライン,クラブ)と同じ性格をもつといえるが,大半はなんらかの意味で政治的性格をおびており,1848年革命によって集会・結社の自由が与えられると労働者協会Arbeitervereinと改称し,政治・社会的要求を前面に掲げるものも多数あった。
引用: kotobank.jp
フェライン=何かの目的を掲げる非営利団体であります。
全く同じでは無いですが、僕はVerein(フェライン)=NPO法人と考えています。
ドイツにあるサッカークラブは、ほとんどがこのフェラインです。
1900年前後にドイツでスポーツフェラインが出来始め、当時は、サッカークラブや体操競技のクラブが設立されました。現在ブンデスリーガ1部のTSG 1899 Hoffenheimも元々は体操競技のクラブ(TSGの”T”はTurnの略であり、ドイツ語で体操)であり、後からサッカー部門が作られました。
当時、体操競技が行われていたのは、戦争の影響で屈強な身体作りの促しがあったからだと言われています。第2次世界大戦後、ドイツは敗戦国となり、復興に取り組みました。ドイツ経済が奇跡的な復活を遂げる反面、都市化と工業化の発展、急速な自動車の普及により、身体的にも精神的にも病んでしまうドイツ人が激増し、国の問題になったとか…。
そしてドイツの学識者達が原因を追求した結果、運動不足が一つの大きな原因であると指摘され、ドイツは政策として、身体運動を行うための場づくりの整備を行いました。
つまりドイツにスポーツ施設およびサッカー場を国の政策で沢山建設され、これを「ゴールデンプラン」と言います。
それに加えて、1970年代に
ドイツスポーツ連合によりスポーツ振興、健康つくりの普及活動が行われ、これまでスポーツをやらなかった人達や組織化されていないスポーツ競技者達も巻き込んでいきました。これを「トリム運動」と呼びます
このトリム運動は予想を遥かに超えるほど普及し、国民の健康が戻るなど、ポジティブな声が上がり大成功しました。
話をサッカーに戻すと、このように長い時間をかけて国がスポーツ振興に努め始めていた1954年のW杯で西ドイツ代表が優勝した事は、ドイツサッカーが更に急速に普及していった大きな出来事だと思います。
つまりドイツではスポーツおよびサッカーが、戦後の社会問題の解決策であり、国民もスポーツの重要性に気づき、求めていたという事です。
現在、ドイツにおいてスポーツフェラインは、「国民の健康を維持する活動団体」であり、TOTO(サッカーくじ※国が運営)から補助金を受けます。
つまりほとんどのドイツのサッカークラブは、国から金額の差はあれど補助金をもらっています。
僕が所属していたドイツのスポーツフェラインの育成年代の選手達の月謝は600円程度でした。このようにサッカーをしやすい経済的にもサッカーがしやすい環境にあります。ここまで聞けば、なぜドイツがサッカー大国になのか分かると思います。
現在のドイツブンデスリーガ1部に所属するようなビッククラブは、フェラインを残して株式会社や有限会社を設立しました。
それは非営利団体としては、あまりにもクラブの規模が大きくなり過ぎたため、また世界的にもビッククラブにしたいからなのかなとも思っています。ちなみにシャルケ04は今だに株式会社を持っていません。それが今だに熱狂的なファンが多い理由なのかもしれません。
一方、
日本のサッカーの歴史を見てみると、企業のサッカー部と学校のサッカー部
からサッカーが発展していったというケースが多く見られます。
今のJ1チームを見てみても
浦和→三菱重工
横浜FM→日産
レイソル→日立製作所
広島→マツダ
F東京→東京ガス
G大阪→パナソニック
セレッソ→ヤンマーディーゼル
名古屋→トヨタ
仙台→東北電力
川崎F→富士通
湘南→藤和不動産
札幌→東芝
鹿島→日本製鉄
ルーツが企業チームなのが多いです。
しかし、現在は日本にもサッカークラブが沢山存在します。多くのサッカークラブは育成年代の選手が月謝を払う事で成り立っている形式をとっています。その他には、学校の部活動があり、サッカーをする環境が多種多様です。そして面白いことに、
ドイツと日本を比較すると、グランドの数自体はそんなに大きく変わりません。
(サッカー場の数はドイツの方が圧倒的に多いですが)
なぜかというと、日本には「校庭」があるからです。ドイツには校庭はほとんどありません。
しかし、学校の校庭を使うには、時間の制限がありますし、誰でも入れる訳ではありません。様々な許可が必要です。そこはドイツのスポーツ施設と比較するとデメリットかなと思います。
ここまでドイツのフェラインについて簡単にですが説明してきました。
最近では、日本でもこのドイツのフェラインを見習って地域密着型のサッカークラブを設立している動きも見られます。
こういった知識も頭に入れていきながら、クラブ経営を考えるのも面白いと思います。

皆様もご参考になれば幸いです。

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